三雲岳斗『ストライク・ザ・ブラッド8:愚者と暴君』

 病院でアブローラの遺体を見た後、意識を失った古城と浅葱。二人は、那月の結界の中で、過去の記憶を蘇らせる魔法をかけられることになる。古城がどうやって真祖になったかが明かされる巻。前巻の遺跡でアヴラーラの「血の従者」となり、その後、一年前の事件で第四真祖の力を与えられると、割と複雑な流れになっていたんだな。
 同時に最大の敵が「カイン」で、浅葱が「カインの巫女」であることも、このあたりから明らかに。
 凪沙は結局、アヴローラを憑依させ続けていることで、体力を削られ続けているのか。倒れたり、残りの魔力が少ないというセリフからすると、それほど時間は残ってなさそうな感じだな。あと、本当に「原初のアブローラ」は滅びたのだろうか。他の眷獣たちが、いつの間に凪沙になついていたのは、やっぱり尺の都合で落とされたのかね。