松尾定行『蒸気機関車誕生:メカ異聞&製造工場見学記』

 2011年に協三工業に発注され、2013年に完成した新造蒸気機関車の製造過程のルポと蒸気機関車のメカニズムに関しての考察。那珂川清流鉄道保存会に納入されたものだが、個人で発注とはまた豪快な。まあ、道楽としては非常に健全という感じもするがw
 本書で取り上げられた機関車は、協三工業が20年ぶりに建造するもので、技術伝承のためにも受けたそうな。退職したOBの指導の下で作られたのだそうで。現在でも、新造する技術が残っているのはすばらしい。やはり、時間がたっただけに、組み立てには試行錯誤があったようだが。
 しかしまあ、蒸気機関車のメカの連動は調整に苦労しそうだな。あと、煙管缶って効率が悪そうだなと。


 最近の新造事例としてはイギリスで半世紀ぶりに新造の蒸気機関車「A1」完成という事例があるようだが。いろいろと条件が違うな。


関連:
那珂川清流鉄道保存会
編集長敬白: 22年ぶりに新製蒸気機関車誕生。
【鉄道】「C58蒸気機関車」復活へ作業着々 線路で再び走行させることを目指し : 新型車情報局

軽油噴射式ボイラのSLならスイスで登山用に90年代後半に新造されてる