はりかも『うらら迷路帖 5』

うらら迷路帖 (5) (まんがタイムKRコミックス)

うらら迷路帖 (5) (まんがタイムKRコミックス)

 九占塾の学園生活も後半。


 八番占試験を控えて、選抜試験を勝ち抜くための助言を受けに、棗屋と巽屋に里帰りする一同。ニナ先生と時江さんの対応の差がおもしろい。グダグダだけど、家庭的なニナ先生。弟子を驚かせてみたり、里帰りの理由を看破してみせたり、鬼の指導とか。
 そこからの、八番占試験。昇格試験の内容は、学園祭でそれぞれひとりで占いの店を出し、客を満足させて、10枚以上のトークンを集めること。今まで集団戦でやってきたのが、個人で向かい合わなくてはならない。それぞれの成長著しいなあ。小梅が一番成長していない気がするが、それでも、金貨を10枚集めて、きっちり昇格を果たす。人見知りのハンデを逆手に取ったノノの人形劇占いは、いいなあ。紺ちゃんも、一念発起で狐耳付けて、コックリさん占い。
 巽屋の俊英臣さんは、圧巻の金貨31枚ゲット。夢占い強し。


 全体的には、ノノと千夜の成長がクローズアップされている感じかな。
 今まで、後ろに隠れているような娘だったノノさん。九占塾で委員長を任されて、感じるものがあったのか、教師になってニナ先生を支えたいという将来の目標を明らかに。棗屋で、ニナ先生に打ち明ける。ニナ先生のほうが、ノノに依存している側面もあるから、そりゃ寂しかろうなあ。
 しかし、椿先生が憧れか。「ふまじメガネ」なのにw


 一方で、巽屋訪問以降は、千夜の成長。
 今までは、何も考えていないようだったけど、自分で考えて、時江さんに水晶玉占いを教えてもらいに行く。とりあえず、水晶玉での占いをマスターしたのか。
 八番占試験の学園祭では、理事長の娘で、見習いうららに厳しい言葉を書けてダメージを与えてきたりらを追いかけ回して、心を開くことに成功する。「お客さんの力になりたい」という気持ちか。自力で、千里眼の力を発動することに成功。
 りらちゃん、うららになりたかったのに、九占塾の理事長に決まっているからと許されず、他のうらら候補を妨害することで溜飲を下げていた。千夜の言葉を受けて、自分の気持ちを表明することにした、と。


 相変わらず、紺さん、かわいいなあ。
 夢占いで、千夜の千里眼を発動させることに成功した臣に、ヤキモチを焼く。「しょんぼりぼん」がかわいい。負けず嫌い優等生で、人付き合いに不器用か。
 あとは、52ページの水晶占いって、昔からあんまり好きじゃないといった後の、「それは…内緒です」がかわいい。
 さみしがりの甘えん坊だけど、聞き分けが良い子のジレンマ。