キムラましゅろう『無関係だった私があなたの子どもをを生んだ訳』

 るちあん卿かわいい。


 卒業式の夜、記念パーティの最中、図書館を訪れていた没落子爵令嬢のハノン。そこに、魔獣から助けられたことで好意を持つ先輩が現れ、媚薬と催淫剤を盛られて死にかけているのを知る。ハノンは、彼を助けるために身を任せ、彼、フェリックス・ワイズが意識を取り戻す前に去る。
 その後、西方騎士団で魔法薬剤師として就職する。一夜の交わりで妊娠したハノンは、赤子を取り上げられることを恐れて、フェリックスに知らせることなくシングルマザーとして生活。


 それから4年。西方騎士団に第二王子が視察に来ることになって、近衛としてついてきたフェリックスに再会。第二王子の常用薬の調剤を任されることになって、接点ができてしまう。
 学生当時の婚約者候補とは、薬を盛ったことで破談、あの一夜で関係を持った女性を名前を知らないままに探していたフェリックスは、精霊占い師の西方騎士団に求める人は居るという言葉にすがって、ハノンがその女性ではないかと考える。
 しかし、ハノンは子どもを取られたくないとけんもほろろで。ここいらあたりのエピソードが増量されている感じか。


 二人の攻防は、息子ルシアンが魔力欠乏症を発症。魔力を父親から補給しないと死んでしまう状況になって、一転。そのまま、王都に一緒に帰って、結婚することに。


 後半は結婚後のいろいろ。
 実家へのご挨拶、国王に謁見したり、横恋慕していた女性が突っかかってきたり、元婚約者候補にルシアンが誘拐されかけたり。
 そして、新たな妊娠からの結婚式。
 兄ファビアンが北方騎士団長の婿になったり。というか、兄が「北の国境を守る最強のゴリラ」と無駄に有名なだけに、祖母似のハノンは、本当に妹かと言われまくるのが。


 最後は、夫婦げんかからのしょうもない真相の発覚で締め。


 なんというか、ハノンの友人メロディがキャラ立ちまくってるなあ。