三月べに『令嬢はまったりをご所望。 1』

 強気なヒロインと丁々発止のバトルのあげく悪役令嬢が追放される小説の世界に生まれ変わった主人公。前世社畜、今世教育虐待で心が安らぐ暇が無いご令嬢は、それを機会に重苦しい貴族社会から逃げだそうと考える。しかし、婚約者のシュナイダーにほだされて、彼となら添い遂げられるかも知れないと期待する。ところが、「ヒロイン」のミサノが現れ、だんだんとシュナイダーの心が離れていくのを感じ、流れに逆らわず、辺境で喫茶店を開いてまったりと生きることを決意。


 かねてから準備していた喫茶店を無事開業。他所から来た美女が開く喫茶ということで、なにやら邪な思惑をもった男たちが集まり、まったりどころか、めちゃくちゃ忙しく。というところで、町の住民から恐れられる獣人傭兵部隊の構成員がお店に出入りするようになって、午後はゆっくりできるように。獣人たちとも、徐々に仲良くなってきて。
 まったりじゃない要素としては、他所から流れてきた荒くれ傭兵がお店で暴れたり、追い出された後に報復に襲撃してきたり。ローニャが風邪をひいたり。
 獣人連中と蓮の妖精ロトも、ちょっとづつ仲良くなったり。


 貴族学院の主席だっただけに、そもそも、ローニャ自身が強い。あと、精霊とか、幻獣と契約を結んでるだけに、異種族になれているというのも、すんなり仲良くなった要因なのかね。
 つーか、ローニャは異種族に好かれる系なのかね。
 あとは、兄が探している理由も気になるところ。


 つーか、「ヒロイン」がエグいなあ。逆恨みからの、お茶会に蜘蛛を投げ込んだり、それで切れた取り巻き連中を魔法で拷問して罪をでっち上げるとか。