晴田巡『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中! 1』

 なんか、一時期ウェブ広告が多かったり、長期間売り切れていたりしたので、気になって思わず。


 王女殿下に引っ付いてばかりで、まともに交流もしない、交流時も王女の事ばかり口にする婚約者を見捨てて、気分が軽く単独行動するようになった令嬢のお話。
 いや、これケイオス駄目すぎるだろう。自分からは手紙も送らないし、王女に引っ付きっぱなしで昼食もともにしない。これで、「恋人」と言っても、説得力ないなあ。で、完全に無関心になられて、めんどいから「白い結婚」でいいんじゃねと言われて、焦る。ウェブ原作では逆転できてない感じだけど、こちらではどう決着を付けるのだろうか。
 「行商の市」では、結局、誘わず主人公ニコルは単独行動を選んで、1人で行動する楽さに目覚めてしまう。1人で出歩き、イベントでもケイオスをスルーしようとする。男性が女性に花を贈る「花祭り」でも、いらないとニコルから言われて、そのまま準備しないケイオス。周囲のほうが慌てる展開。


 その後、隣国の小説に興味を持ったニコルは、隣国の言葉を勉強し始めるが、それがまた、ケイオスの評判を下げることになって。王女殿下が輿入れする隣国に、ケイオスが着いていくつもりで、それにニコルがついていくつもりで勉強しているという噂に。
 そこらで、王女や生徒会の友人たちが動き出して、事態の深刻さが判明して。


 マンガ版オリジナルキャラの侯爵令嬢ロベリアとその婚約者エミリオのカップルがいい感じに引っかき回しているなあw
 最初出てきた時は嫌味なキャラかと思ったら、一度も昼食をともにしていないと聞かされて泣きながら走り去るのが。あとは、エミリオが隣国語勉強中のつぶやきを誤解してケイオスが暴力を振るっていると誤解。
 接触を増やそうとするケイオスを妨害する、ニコルを守る会が出現していて。


 巻末に書きおろしのニコルとケイオスの出会いのエピソードが。
 女の子に免疫がないケイオスが、結局、慣れないことから逃げてしまったわけね。で、王女さまは男友達枠。