シーア派について(後編)

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最後に、本の直接の内容ではありませんが、世間一般(日本とかアメリカとか?)におけるシーア派の見られかたについても「うーむ」と思うことがありました。私としては「原理主義的なイスラム過激派&テロリズムの温床=ワッハーブ派*5」だと思ってたのですが、世間一般ではどうも「原理主義的なイスラム過激派&テロリズムの温床=シーア派」だと思われているらしいです。

イスラム革命時のアメリカ大使館占拠事件やヒズボラを通じたイスラム革命の輸出が原因なのではないだろうか。
80年代あたりまでは、そういうイメージが主流だったのでは?
90年代後半以降、ワッハーブ派系の活動が目立つようになって、そのイメージは変わってきたと思うけど…


関係ないけど、現在のイスラム原理主義の潮流は、イスラム版の宗教改革かも知れないとも思う。
直接コーランに依拠し、各種の慣習を否定する方向性は、キリスト教宗教改革と似ているように感じる。
ただ、キリスト教宗教改革が聖書を独自に読むことが基底にあったに対して、イスラム教ではどうなのだろうか。依然として、宗教者の解釈が独占的に影響力を持っているのだろうか?
まあ、勉強すれば分かることなのだろうけど。