民主主義の成れの果てとしての太平洋戦争

http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20071226/1198668287
個人的には、むしろ「統治の不在」という印象を持っている。
欧米諸国が第一次世界大戦という経験を通して変容を強いられたのに対して、日本はその経験のないまま総力戦という鉄火場に叩き込まれたことが悲劇だったのではないだろうか。


例えば、高等教育を受けている学生の志願が少なかったこと、それが学徒徴用につながったということ。軍需生産を巡る齟齬。学者の動員が半端で、暗号解読などの分野で不利だったこと。これらを考えると、必ずしも「熱狂的な」支持があったとは、考えにくいのでは。都市部・高学歴層を中心に、結構反感があったのではないだろうか。それにも関わらず、ズルズルと戦争の深みにはまっていったことが問題ではないかと。反感を表明する場・回路が存在しなかったこと、なんでそうなったのかを考える必要があるのでは。
戦争に対する支持という点では、むしろアメリカやイギリスの方が強かったのではないかと思う。
三輪本への懸念