群馬県立歴史博物館『てんとうむしの走ったころ:スバル360の誕生とその時代』

群馬県立歴史博物館で2000年に行われた展示会の図録。中島飛行機の解体から、スバル360の開発、そして生産停止まで。スバル360の輝きと限界。
ところで、20世紀半ばに各国で出現した「国民車」とタタ自動車のナノを比べた時に、後者にいまいち魅力を感じないのは、値段を優先してしまったところなのだろうなと思った。価格と性能のせめぎあい、その両立のための極限の努力にこそ神が宿るのだろう。確かに現代では環境規制などのハードルが上がっている面はあるのだが… どうも、ナノはかつてのサイクルカー的な地位しか占め得ないように思う。