パトロンたちのルネサンス―フィレンツェ美術の舞台裏 (NHKブックス)
- 作者: 松本典昭
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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同職組合から商人=貴族たちの個人的パトロネージへの変遷。メディチ家の支配の進展に伴う、性格の変化などが、時代を追って語られる。芸術家たちが、職人階級の扱いでそれほど報酬を受け取っていないことや、美術品の財産としての評価の低さ(p.128)あたりも興味深い。
本書でも指摘されているが、現在の芸術の貧しさというのは、こういういろいろなしがらみを、というかいろいろな関係を失ったのが原因だろうなと思った。写真に、いろいろな機能を奪われてしまったせいもあるのだろうが…