フィクションと犯罪の関連について、犯罪データとその問題点の二つ。
規制反対派にとって、犯罪統計は有力な論拠なわけだが、予想以上にあてにならないな、これは。論拠を考え直す必要がありそうだ。ただ、殺人にしろ、性犯罪にしろ、その加害者は大半か家族など、ごく近しい人物なのは確かのようだ。その点で、犯罪は外から来るという信仰を突くことはできるか…
フィクションと犯罪
前二者は、メディアが犯罪行動にどのように影響するかの解説。3は、2と同じサイトの参考文献紹介ページ。1と2で、結構論調が違うし、下敷きにしているディシプリンがずいぶん違うようにみえるな。4は、ゲームの影響を研究している研究者へのインタビュー記事。5は限定効果説からの解説。具体的な研究の紹介は、2、3が有用。
しかし、整理していくと、今回も含む表現規制問題にメディアと犯罪の因果関係は、重要な問題でないのかもと思ったり。結局は思想闘争というか。メディアと犯罪行動の因果関係が証明されていない状態で、表現の自由を重視するか、女性の地位・感情(フェミ)あるいは社会秩序(保守)を重視するか。その争いなのかもな。
犯罪のデータとその解釈
- 幼女レイプ被害者統計
- 統計、特に犯罪統計の扱いについて - 児童小銃
- 日本の性犯罪はあまりに多く、ただ隠蔽されているだけです。
- ゆきずり殺人天国
- 本当の自殺者数は?--死後も数あわせの浮かばれない国
- 12年間日本の自殺者数がぴったり3万人前後のワケ:Maconn's page
- 自殺死亡統計の概況:13. 参考
- 犯罪被害実態(暗数)調査結果の概要
- スウェーデンにおけるレイプ犯罪
性犯罪のデータとその問題点。1は一番簡単に参照できそうな性犯罪データ。2と3は犯罪統計の問題点について指摘している。2では国際間の比較が非常に難しいことを指摘。さらには様々な条件によって変動するという問題点。1のデータでも、21世紀に入ってから強姦・強制猥褻が増加しているが(特に強制猥褻)、これなどは警察の取組みの姿勢が変わったというのが大きいのではないかと疑うことができる。3では性犯罪の大半が暗数となっている状況を指摘。想定している数値そのものは根拠が薄いが、それでも90%くらいにはなりそうだ。そもそも、このあたりまともな数値が出ていない状況が問題。司法関係者の意識改革も必要だな。日本の司法セクターは戦前の体制から全く意識改革できていない状況なのではないかと疑っているが。あとは、大半が人間関係が近しい人物による犯行であるそうだ。
下の4から7は、変死体の司法解剖が進んでいない問題について。この点でも、犯罪統計のあやふやさは明らかと言える。死因がよく分からない死体が大量にある現状。
8以下は、関連がありそうだが未読。