国勢調査:1人暮らし、最多の3割 「夫婦と子」を逆転

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110630k0000m040116000c.html 日本のさまざまな制度が「夫婦と子」の家族モデルを前提にして作られているだけに、いろいろと問題がありそうだな。だいたい90年代あたりから見えていたことだろうに、そのあたりの制度改革が全然進んでいないあたりに、政治と行政の貧困がある。
 つーか、もともと「夫婦と子」という家族モデルが単なる理念型で現実を反映していなかったんじゃないかね。1995年の時点でも、せいぜい三分の一程度しか占めていなかったわけで。高度成長期にも単身世帯は結構多かったはずだし。


 そのような現実を反映していない制度の歪みが、男性の生涯未婚率"驚異の16%!" その裏にあるのは「年収600万円の壁」と「一夫多妻制」!? - 日刊サイゾーみたいな状況を引き起こしているんだろうな。

ただ、社会環境の未整備の問題も大きいですね。今後は「共に働き、共に育てる」というのが理想的で一番リスクも低いライフスタイルなのですが、今なお女性は仕事と出産・育児がなかなか両立できません。ご存じのように、子どもを産んでからも十全に働くためには保育所の確保が必須ですが、現在、待機児童は約4万8,000人おり、潜在需要は80万人を超えるとも言われています。言い換えれば、実質的にそれだけの女性が就労できずにいるということです。さらに、育児環境はまだまだ専業主婦前提のため、仕事と育児を両立させようと思うと、苦労もストレスもきわめて大きい。若年女性が上の世代の苦労を目の当たりにして、そんなことはしたくないと考えるのも当然かもしれません(笑)。

 明治時代の民法典あたりからの問題なんだろうな。そもそも武士階級の家族形態を法律として権威化しちゃった。そこに問題の根がありそうな。もともと、農家にしても、商家にしても、共働きが基本だったわけで。まあ、自営業者から雇用労働者へと、社会のトレンドは激変したわけだが… 実際、公務員あたりでも子供をつくって、仕事を続けるとなかなか大変みたいだし。理解がなさそうな民間企業であれば、どうなるかは推して知るべしだな。
 あとは、30代男性の収入の最も多い層が500万円代から300万円代って、搾取ひどすぎ。

年齢層が上の人たち、「今の若者は草食化して、自分から女性にアプローチしないからけしからん」と言うような人たちは、この晩婚化・非婚化、それに少子化などを「若者の自己責任の問題」として捉えているところがあります。

 本当にこういうの社会の癌だよな。