- 作者: 西山孝,前田正史
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2011/09/23
- メディア: 単行本
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鉱石の性質による金属資源の供給の将来性の話が興味深い。酸化物を主体とする鉄やボーキサイトは、それなりの期間問題なく利用できる一方で、銅などの硫化物による鉱床から採掘される金属は、経済的に引き合う高品位の鉱石が比較的少なく、中長期的には枯渇する危険性があると指摘されている。あとは、リサイクルや備蓄が価格や供給に持つ効果は限界があるという指摘。レアメタルの価格高騰に関しては、生産地の政情不安や需要急増に生産が追いつかない、生産国の資源戦略などの要因が影響しているもので、枯渇というような事態は当面ないと指摘する。
最後は、金属資源の確保政策についての話だが、中国なんかが供給元の資源は、積極的に代替原料に切り替えるとかの対応が必要そうだなと思った。しかし、レアメタルの資源の偏在ぶりがすごい。