「人身売買・奴隷・拉致の日本史」渡辺大門 いかなる時に奴隷化は許されたのか - 月記

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 メモ。
 一口に「奴隷」といっても、時代や名称ごとに、いろいろとその生活実態は違ったりしそうだけど。まあ、そういう情報が史料に残っているかというと、かなり期待薄だよなあ。
 「良民」が奴隷になる/するのは、一般に禁止されていたと。まあ、租税や労役を負担する納税者が、有力者の隷属民になってしまえば、国家の税収は減るから、当然の態度ではある。そして、例外が、飢饉などで生計が立たなくなった場合と戦争で捕まった場合。戦国期になると、大規模な戦争が多発し、その報酬に乱捕りが許され、人身売買が拡大したとか、分国法がそれに秩序を与えようと試みた状況など。
 倭寇が環南シナ海で人身売買ネットワークを形成していたことや16世紀ごろ日本人傭兵のために女性が売買されていた話も。