瀬尾つかさ『スカイ・ワールド 10』

 いよいよ物語も佳境に。
 いったんギルドを左遷されたジュンは、下層島をめぐるロクノン・キャンペーンをこなして、リーダーに復帰。第二層のラストダンジョンに挑む。強敵相手に、試行錯誤を強いられることに。
 一方、四巻、五巻あたりで、世界征服を目論んでいるのではないかと言われ、さらにシャッカイの解放で出し抜かれたリザードマンの王国。野望を諦めたわけではなった。その後、静かだからそのままフェードアウトするかと思えば、いきなり牙をむいたな。バロックモンスターを呼び出し、さまざまな魔法を無効化するバロック・ピラーを武器として、各国の切り札ナイト・ゴーレムを無力化した。
 スカイ・ワールドに「移転」してきた、元MMORPGプレイヤーである冒険者たちは、戦争に巻き込まれ、戦力として利用され、自由な行動をしにくくなる。この状況の中、冒険者たちの希望となるべく、ジュンたちは最後のモンスターに挑む。
 冒険者たちがMMORPGとして行動している一方で、スカイ・ワールドの支配者たちは、何でもありの戦略シミュレーションをプレイしていたか。


 今回、アミリィさんの出番が多かったな。がっつりアピールといった感じ。しかし、アミリィって、他の四人のヒロインたちの要素を少しずつ持っていて、各人にそれぞれ劣っている感じが。しかし、防御役としては、場合によってはかすみより、役立つ場合があるって、メインヒロインの危機じゃね。まあ、かすみはジュンを癒す役みたいなところがあるけど。
 あとは、世界の謎もいろいろと。アリスがジュンと第一軌道の「あの方」を会わせたくないと言ったり、サクヤからのメッセージとか。なにが待っているのだろうか。エル・クネッティでリザードマンに追われているリュカはどうなるのか。
 ラストでリュカを助けたの、ザッカーだよね。二巻の鳳凰のクエストで暴れ、エル・クネッティでリュカの案内役をやった。ゲッペンはスウィトネブルでクーデタ起こしたユーカリアの兄だし。まあ、あれっと思いつつ、二巻の彼だよねと頭の中で自動修正していたけど。2チャンネルのスレ見て、ああそうだったと思ったり。