内山靖二郎/アーカム・メンバーズ『クトゥルフ神話TRPGリプレイ:るるいえあかでみっく』

 衝撃のヒロイン退場。
 いったん消失し、アーカムでの冒険を経て、新たな体を入手したさやかちゃん。しかし、一転ダイス運が悪化。順調に正気度を減らしたあげく、最後はアザトースの禁断の知識を解放して、冒険者引退。
 だいたい8-9ヶ月で続巻が出ていたのが、今回は丸一年あいたとか、続きが出るか分からないといっている辺り、シリーズが長くなって、企画が通りにくくなっているのかな。というか、エンターブレインTRPGから撤退気味のようだし。10巻目を区切りに最後と言うことになるかもしれないな。


 今回は御津門大学がらみのネタで三題。最初は、御津門大学の准教授の講演についていって、金沢でダゴンを呼び出す破目に。深きものをルルイエに送ってやったあげく、睦が死にかけるという展開に、探索者激怒というオチが。
 二話目は、ウィリアム・ベインなる怪しい講師に誘われて、夢幻郷の神様の宴会にお邪魔するお話。
 最後は、復讐の黒核。辰巳教授の出身地入滑村の因縁再び。脳波でロボットアームを操ろうという研究の、脳波を伝達する物質がクトゥルフ的物質だった。それを利用して、邪神を呼び出そうという試みが行われてという展開。入滑村の因縁は完全に消滅したが、その代償は大きすぎたという感じか。


 全体的に探索者のダイス目が悪すぎて、ピンチの連続だったな。初回も睦が死にかけるし。