- 作者: 鴨志田一,坂本みねぢ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/12/10
- メディア: 文庫
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最終的には、異能ゆえに親にも捨てられたレン・エバンスと継承権を捨てたゆえに疎外され続けてきたネリー・クローバーという二つの孤独な魂が、相互に支えあう関係になったところで幕。いい感じに終わった風に見えなくはないが…
正面から戦っても勝ち目のない、銀河連合の強力な艦隊に対して、ロイ・クローバーは中立のノウンスベルンの領域を通過して、後方拠点を占拠する戦略を提案する。しかし、その拠点惑星ダリアは、巨大な重力子フィールド「イージスの盾」によって、守られている星であった。しかも、占領した銀河連合軍は篭城策に徹して、出てくる様子がない。
イージスの盾の重力子フィールドの周波数を、膨大な演算能力を誇る電子妖精によって解析し、無理やり突入する。これが、戦略の基本。しかし、それだけに、機密保持は周到で、不安にさいなまれる参謀以下の艦隊要員。
そして、重力子フィールド内での、乱戦。しかし、レンは、自分を捨てた家族がダリアに居住していることを知り、動揺し、相手に完全に翻弄されてしまう。
そこから、ネリーの一喝からの、大逆転。「悪魔の一手」か。
で、割と長めのエピローグ。レンと家族の別れと、ネリーとレンの相互理解と支えあいの関係の構築。