神坂一『スレイヤーズすぺしゃる25:騎士道のススメ』

 13冊目。一気に巻が飛んで、25巻。
 「白い夜の獣(前後編)」、「病院奇譚(前後編)」、「騎士道のススメ(前後編)」に書き下ろしの「異形の棲まう村」。


 「白い夜の獣」は、ちょっぴりホラー風味? まあ、いつもどおりの展開になるわけだが。雪に降られて、山間の村の宿屋に入ったリナ。そこで、露骨な警戒の視線に迎えられる…
 導入の宿屋のおかみが怖いw
 祭りのためにラバズなる神に扮した村人が「野生化」するという展開が間抜け極まるというか。しかも、一人ならず…


 「病院奇譚」は、風邪を引いたことを口実に、ダブオン・シティの「総合病院」にかかったリナ。そこで、時折起こる「怪奇現象」の対策を依頼される。相変わらず、リナの「するどい推理」は当たらないなあw
 結局、魔法エアコンの配管内に入り込んだヒカリゴケと薬品の調合で、ゴーストが自然発生的に召喚されてしまうと。


 「騎士道のススメ」は、ベロゥル・シティの立ち寄ったリナが、「真なる騎士団」の悪戯でナマコに埋められて激怒。反体制を気取っている「真なる騎士団」を追いかけるお話。最終的に騎士団長をそそのかして、言いくるめることで切り崩したわけか。
 でも、リナを怒らせた以上、みんな呪文で吹っ飛ばされると。


 書き下ろしの「異形の棲まう村」は、「騎士道のススメ」のキャラが再登場。スンパ村の特産茸を食べに行ったリナ。しかし、山では、獣が正体不明の何ものかに手当たり次第に殺されていて、山に入れない。正体を確かめに山に分け入ったリナは、ゴルドとジルバのバンキス父子に遭遇する。二人は、山篭りの修行中だった。
 しかし、それでは納得しない村長は、「スンパ虚界三魔衆」を繰り出す。ギャグでリッチになっちゃった連中って、ほんとしょうもないなw
 結局は、リナがバンキス父子をやっつけて、口先三寸で山から下りさせる。このあたりの駆け引きがこの作品の肝だよなあ。