千葉サドル『がっこうぐらし! 10』

 なんか、胡桃さんが、完全に薄幸の美少女化しているな。ゾンビ菌に冒され、徐々に衰弱していく。それでも、発症が押さえ込めている彼女が鍵になるのか。


 引きこもってゾンビを研究していた青襲椎子を加えて、学園生活部は、ランダル本社へ遠征。ランダル本社内で情報を漁る。ゾンビアポカリスプは、バイオセーフティ施設で消毒をサボった結果か…
 ランダル社のシステムを通じて、生き残っている組織とのコンタクトに成功する。しかし、「ランダル保護機構」は数日以内にこの地域を爆撃で「広域消毒」するらしいことが判明。学園生活部一同は絶体絶命の危機に。その中で、自分が自分であるために、由紀は決断する。
 どんな決断をしたかは、次号か。胡桃の存在を向うに伝えるが、一番分かりやすいカードだけれど。


 研究員が遺した「Q.E.D. No Future」が、きついなあ。
 椎子が「死ねない理由」というのも、気になるところ。


 しかしまあ、この世界、人類完全に終わってるよなあ。アラン・ワイズマンの『人類が消えた世界』が、人類が唐突に消えた世界を想定しているが。化学工場や原子力発電所の爆発は、確実に起きているだろうし。地下街は水没。
 文明レベルの維持とか、汚染物質への曝露とか、問題だらけ。