渡瀬草一郎『ソードアート・オンライン・オルタナティブ:クローバーズ・リグレット1-3』

 完結ということで、最初から読み直してみる。
 もう、二巻の半ばで、一緒の食事が普通になっているあたりで、もう、完全にカップルだよなあ。「一緒に食事を取る」というのは、人間関係の基本。むしろ、探偵さんが無防備すぎる感w
 なゆさん、ヒロインとして強すぎるなあ。
 SAO事件で、大切な人々を失った二人が、出会い、惹かれあっていく物語。最初のうちは、探偵さんの謎めいたキャラ感が強かったけど、だんだん、ナユタの攻勢に慌てるだけになって行ったな。まあ、それが楽しいとも言えるが。


 VR技術の普及による、社会の変動という話もチラホラ。しかし、現実と見間違うようなVR技術が出現したとして、どこまで普及するのかなあ。つーか、ダイブ系のゲームって、それで飢え死にする人間がたくさん出そうだな。現状のネトゲでも、はまり込んだあげく、死ぬ人間が何人も出ているわけだし。つーか、SAO事件の被害者って、2年寝たきりだから、若くても、リハビリに滅茶苦茶時間がかかりそうだなあ。


 VRリゾート系のエピソードが楽しい。2巻の温泉リゾートホテルや3巻の豪華銀河鉄道のテストプレイ。猫型接客AIの勘違いストライキラッキースケベ展開連続の探偵さん。後者は、ナユタの告白とそれがきっちりモニターされていた話が。あと、2巻の二話目、カピバラ地獄もとい「元禄化秘祓絵巻」。モフモフも、数が居すぎると、どうなんだろう。「けだまのなかにいる」状態か。


 3巻で、鬼姫が出てくる機会がなかったのが残念だな。あと、「ガッコウ(仮)」のみんな制服が良い。