片瀬茶柴『虚構推理 7』

虚構推理(7) (講談社コミックス月刊マガジン)

虚構推理(7) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者:片瀬 茶柴
  • 発売日: 2017/12/15
  • メディア: コミック
 鋼人七瀬のエピソードも終わって、今回は短編三編。
 最初は大学近くの行きつけの喫茶店のエピソード。だいたい、仲良く喧嘩しなみたいな距離感なんだな。カレーの隠し味をめぐる謎。「評判が良い」のは、店に着いてる見えない連中の評判か。


 第二エピソードは、アニメ2話に取り入れられた沼の大蛇さんを説き伏せるお話。大蛇なのに、細かなところを気に病みまくるのがギャップで楽しい。ねちっこいのは蛇らしいと言うべきか。事実よりも、相手を納得させるストーリーをでっち上げるお話。
 結局のところ、「人間はなんと恐ろしいことを考え行う生き物か」という結論以外は聞く耳持たないわけね。そういうの、マスコミとかでも、よくある話ではあるが。


 第三エピソードは、お昼の鰻屋でのエピソード。鰻屋で酒を酌み交わす男二人、そこに目立つ容姿の娘っこが入ってきて。奥さんの殺人をめぐって、友人が告発してくるあたりは推理が入っているけど、琴子のほうは聞いた話を伝えているだけというのがおもしろい。
 独占欲から妻を殺害した男。自首をする前に友人とシャバとの別れの酒を酌み交わす。しかし、自首を決意させた不調は、実際には妻の怨霊による霊障で、本人には両親の呵責はなかった。妻の、「自分が罪悪感を持てるまともな人間だと思うようになるのが腹立たしい」という言葉が凄いな。そりゃ、友人も、好きなだけやっちゃってくださいと言うよなあw
 このシーン、琴子の顔がw