月夜涙『回復術士のやり直し:即死魔法とスキルコピーの超越ヒール 6』

 ブレットに賢者の石を奪われたケヤルガは、イヴの権力確立もそこそこに、竜騎士に送られてジオラル王国を目指す。ジオラルの王城にある禁呪の魔法装置に設置する前に装置を破壊しなければ、賢者の石を使っての世界征服が成されてしまう。


 竜の飛行によって出遅れを挽回しようとするケヤルガ。しかし、ジオラル王国内ラナリッタ市の近傍にさしかかったところで、黒の神に汚染された黒の騎士と普通の軍隊によって襲撃されているところを目撃する。捨て置いて通り過ぎようとしたが、英雄級の弓使いによって竜の1匹が撃墜され、やむなく対応することになる。
 ブラニッカでノルン姫を護衛していた鷹眼の娘、凄腕の弓使いとの戦いを経て、黒の騎士を全滅させたケヤルガ一行はラナリッタの領主から歓待を受け、戦後処理を打ち合わせする。
 すでに他国の勇者3人が返り討ちにされている。黒い騎士を増やす個体の存在などの情報を得て、ジオラル王城に挑むこととなる。


 黒い騎士に変えられた三勇者「斧」「銃」「槍」、黒い騎士を生み出す存在、通路の生き埋めトラップなどを退け、禁呪の魔法装置の前にたどり着く一行。さらに強大な力を持つのがジオラル王プロームが最後に待ち受けていた。
 苦戦必至のはずのジオラル王。しかし、魔王を倒したときの知識から、かつて存在した「真の勇者」へと自らを「回復」させ、その浄化の光と「回復」によってジオラル王から黒い力を剥ぎ取ることに成功する。
 かくして、ケヤルガの復讐の一端が成り、ジオラル王は見せしめの末に、娘に殺されて、惨めな終わりを見せることになる。


 しかし、3巻のラストでブレットを「黒の騎士」に落としたときは、リーハローゼなる紫の肌と黒い翼を持つ女性が、ブレットに黒い力を注いでるんだよな。この後出てこないけど、物語の中でどういう役割を果たしているのだろうか。10巻あたりで再登場するのかな。