とりあえず、挿絵がいいなあ。表紙のヒロインとか、ケットシーモードでお菓子食べてるところとか。
公衆の面前で婚約破棄され、騎士崩れに取り押さえられて魔力を暴走させた主人公クレア。そのまま、貴族牢に閉じ込められてしまったが、魔女ラームの手助けで脱走に成功する。そのまま、門を出られるというところで、第一王子ジルベルトに見つかるが、手助けしてもらい無事脱出。
貴族家に生まれると、家そのものも忌避される魔女ということで、家にももどれずそのまま、ラームの家がある森で生活することになるクレア。徐々に製薬などの技術を身につけ、順風満帆。実家も、事件を利用して搾り取れというクレアの助言を受けて、いろいろと画策。
と、のんびりと暮らしているところで、師匠のラームが素材入手のために長期留守に。そこで、ジルベルトが毒殺されようとしているという情報が入ってきて、恩返しのために助けようとするクレア。通常の接触に失敗したので、ケットシーに化けて、ジルベルトの周りを監視することに。身近で接しているうちに、「好色殿下」と噂されるが実際には女の影が全然ないこと、実際に毒が盛られていること、ジルベルトの母親とともに「事故」にまきこまれたコンスタンスの状況などを知る。同時に親近感を覚えていく。
ジルベルトに、毒が盛られていること、コンスタンスが呪いにかかっていることを警告する手紙を送って、終わりかなと思っていたら、ジルベルトが直接製薬の依頼にやってくることに。解呪薬の素材集めに小旅行を共にしたり、だんだんと関係を深めていく。
そして、できあがった解呪薬でコンスタンスの呪いを解いたら、自分も呪いにかかっていて、それが解呪されたことを知り。
そして、大団円。
側妃メアリーの馬車の事故が、暗殺であったこと。それを指示したのが王妃であることが呪いが解けたコンスタンスとクレアから明らかにされる。そして、その暗殺と呪いの術者が、クレアの師匠であるラームであることも。
そして、自由になったクレアは旅に出ることを決意。出かけるところで、ジルベルトに捕まって、一緒に旅をすることになる。
とりあえず、クレアさんがいいなあ。生徒会を完全にまとめ上げた有能令嬢。なんだけど、一人で生活すると、まったく片付けができなくて汚部屋が出現&料理もできなくて酷い食生活に。ついでに、世界を見て回りたい、旅に出たいと言いながら、方向音痴。隙が大きすぎて、実にキャラが立っている。
冒険譚や旅行記が大好きな自由な少女が、呪いで良いように使われていたのが、自由に羽ばたく。
婚約破棄の原因になったキャロル、最終的にオリバーに引っ張られて地方に連れて行かれるが、ヤンデレ監禁エンドか。いろいろやらかしまくった無能王子オリバー、キャロルに対する気持ちだけは本物だったのか、あるいは捨てられるのをプライドが許さなかったのか。