鶴れり『騎士団専属娼婦になって、がっつり働きます!』

 執事に財産を持ち逃げされてしまった男爵家の長女サリュマーナは、弟妹の教育費を稼ぐために王都に出て娼婦になる事を決意する。前歴不問で、稼ぎが良い騎士団専属娼婦になった彼女は、一度目のお仕事で、「娼婦殺し」の異名をもつロンヴァイ副団長を相手することになる。しかし、ロンヴァイは、かつてサリュマーナが助けたことがあった相手で、爵位を得て彼女に結婚を申し込もうとしていたのだった。で、そのまま、お持ち帰りされて結婚ということに。
 結婚を申し出ようとしていた当の相手が、いきなり娼婦ですと目の前に現れたロンヴァイの驚きやいかに。
 魔核の回収数が最上位の騎士だけが、一晩をともにすることができるオークションスタイルの娼婦って、恋愛物語のスパイスとしてはともかく、制度としてはどうなのと思ったけど、3-10日程度の作戦期間に同行ということなら、射幸心を煽る手段としてありなのかねえ。騎士に落とされて、次々退職していくから、人員が足りないんじゃ。しかし、完全歩合制騎士団とか…


 けっこうエロが濃いなあ。エロシーンの割合が高い。遠征中3日間独占されて、帰路にもしっぽり。さらに、帰還後のちょっと別離期間からの一晩、と。
 サリュマーナの家が財産を持ち逃げされるきっかけとなった結婚詐欺師逮捕劇や結婚関連でお話は終了。


 同時並行で、団娼婦の先輩であるユンヒと、もう一人の副団長であるホーバートのエピソードも進行。ドS公爵様に、徹底的に翻弄される不遇女性のお話。まあ、好きな子をいじめたくなるのは分からなくもない。