鰺御膳『人質姫が、消息を絶った2:黒狼の騎士は隣国の虐げられた姫を全力で愛します』

 解決編というか、シルヴァリオ王国滅亡編。
 戦したり、謀略に励んでいる最中も、隙あらばイチャイチャしているアークとニアさんがいいなあ。初々しい関係がなんとも。


 すったもんだの末に結婚式を終わらせた二人は、領地へ赴くことに。そこでは、シルヴァリオの第二王子バルタザールが紛争を起こして、点数稼ぎと結託した商人に儲けさせるべく、山賊に偽装した私兵を紛れ込ませて交通遮断を行っていた。
 アークとニアは、主要都市を回ってニア(ソニア姫)に対する支持を再起させつつ、自らを囮にして工作部隊を一網打尽。
 さらに、ブリガンディア王国に割譲された領地に鉱山があることを匂わせて、バルタザールを誘導。大規模な軍勢による襲撃を早めさせる。これを万全の対策で迎え撃ったブリガンディア軍。前方で野戦築城による遅滞作戦の上で、じれたバルタザールが手勢を前線で指揮させるべく身近から話したところで、アーク率いる特務大隊と義勇兵が本陣を襲撃。バルタザールを捕らえ、傭兵主体の部隊は一気に壊乱。
 侵攻を口実にシルヴァリオに侵攻したブリガンディア軍。調略が進み、最有力戦力は首都から国境に移動していたため、あっという間に王都を包囲。ニアの案内の元、罠満載の隠し通路を突破し、王宮を制圧。一気にシルヴァリオを併呑することに。


 で、王宮制圧の最中、ニアをいびっていた第三王女と遭遇。実は前世持ちな上に、なんかヤバいのに取り憑かれているという、立派な悪役王女。悪役王女を避けるために追い出したといっても、その行動の時点で悪役感満載。
 追い詰められて、なんかヤバい煙を出した時点で、アークとの結婚が聖女の儀式となっていたニアが覚醒。一気に第三王女だったものを撃破。
 それが外からも見えていたことで、ニアは聖女として祭り上げられることに。大勢の前でアークとニアのお披露目結婚式で幕。
 しかし、悪役王女が「アイエー、聖女ナンデ」とか言い出したのは笑った。


 このあとは、「笑う氷山」殿下の謀略とニアの聖女パワーが大陸統一に炸裂するのか…