川上稔『境界線上のホライゾン 1下』

 三河消滅の責任をとり自害し、大罪武装をとりだされることになったホライゾン。それを防ぎ、ホライゾンを助け出すために、トーリ以下の面々が立ちあがり、奪回するまで。正純の弁舌、ホライゾンとトーリのやり取りが盛り上がる。
 ラストの二境紋と「Please kill me all」というのが、どこに繋がるのか。今までのところ、あまりそれにつながる情報は出ていないような。

世界が第二の焚書時代を迎えた6つの理由

anond.hatelabo.jp
 本って、単純な情報だけが大事なのではなく、物としての側面も重要なんだけどね。書き込みやら、その書物がどう伝来してきたのかなんかも含めて。ここ50年ほどに限れば、性格はまるっきり変わるけど。
 まあ、図書館が蔵書を放出するというのは仕方ないかもしれないが、判断の基準の問題とそれがこっそりやられているというのが問題なんだよな。実務的には、マイクロフィルムの導入による資料の破棄なんかで、以前からある問題なんだろうし、結構、思い入れがない人はホイホイ捨てるのだが。捨てられた書物が、それに価値を認める人のところに行くようになっていれば、ある程度仕方のない問題ということもできるのだが。
 あとは、スペースの問題とか、オンラインの学術雑誌の問題なんかにも言及されている。日本でも実際どこもスペースに苦しんでいるし、学術雑誌の高騰には苦しんでいるわけだが。
 しかし、電子書籍にしろ、マイクロフィルムにしろ、保存性という観点からは紙に劣っているという問題が。マイクロフィルムなんか、ちょっといい加減に放置すれば、あっという間に酢酸の匂いだし、電子書籍は鯖が死ねばあっというまにお陀仏だし。それに比べると、紙はある程度の環境が整えられれば1000年以上保存できるわけで。

Kindleは「本らしさ」を殺すのか?

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 本が書籍という「境界」によって自己完結性をもっていることが重要であるという指摘にはうなずく。小説をハイパーテキストであちこちにつなげるというのは、まったく別の存在に変貌させるということだよな。一方で、情報が重要な実用書の類では、電子化は利便性を増大させるということにもなるわけで。そのうち住み分けが進むんじゃなかろうか。あと、そこから著作権の問題が出てくるという指摘は興味深い。

この「食」の本がスゴい!: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

dain.cocolog-nifty.com
 面白そうなオフ会の話。料理と料理の本がセットという。
 私が食関係の本を選ぶと、ほとんどが歴史関係の本になっちゃいそうな。『エビと日本人』と海老フライを合わせるとか。

エビと日本人 (岩波新書)

エビと日本人 (岩波新書)

エビと日本人〈2〉暮らしのなかのグローバル化 (岩波新書)

エビと日本人〈2〉暮らしのなかのグローバル化 (岩波新書)

世界の酒 (岩波新書)

世界の酒 (岩波新書)

  • 舟田詠子『パンの文化史』

パンの文化史 (朝日選書 (592))

パンの文化史 (朝日選書 (592))

  • ブリュノ・ロリウー『中世ヨーロッパ食の生活史』

中世ヨーロッパ 食の生活史

中世ヨーロッパ 食の生活史

  • 阪本寧男『雑穀のきた道』

雑穀のきた道―ユーラシア民族植物誌から (NHKブックス)

雑穀のきた道―ユーラシア民族植物誌から (NHKブックス)

  • 木村茂光『ハタケと日本人:もう一つの農耕文化』

ハタケと日本人―もう一つの農耕文化 (中公新書)

ハタケと日本人―もう一つの農耕文化 (中公新書)

  • シドニー・W・ミンツ『甘さと権力:砂糖が語る近代史』

甘さと権力―砂糖が語る近代史

甘さと権力―砂糖が語る近代史

  • 角山栄『茶の世界史』

茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))

茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))

聞き書き 築地で働く男たち (平凡社新書)

聞き書き 築地で働く男たち (平凡社新書)

 このあたりがお勧め。あとは、マッシモ・モンタナーリの『ヨーロッパの食文化』や『食の歴史1-3』は気になっているのだが、今のところ未読。
ヨーロッパの食文化 (叢書ヨーロッパ)

ヨーロッパの食文化 (叢書ヨーロッパ)

食の歴史 (1)

食の歴史 (1)

食の歴史 (2)

食の歴史 (2)

食の歴史 (3)

食の歴史 (3)

追加:
吉田よし子『マメな豆の話』大竹道茂監修『江戸東京野菜:物語篇 図鑑篇』
江戸東京野菜 物語篇

江戸東京野菜 物語篇

江戸東京野菜 図鑑篇

江戸東京野菜 図鑑篇

自由化を拒否したコメは瀕死、競争を選んだ国産サクランボは1.5倍にー「TPPで市場を開けば日本の農業は壊滅する」は本当か  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]

gendai.ismedia.jp
 そんなに単純な話だろうか。アメリカの農業政策や補助金にも言及しなければ、公平とは言えないように思うが。補助金によって、輸出時の価格が半分になるような、そういう政策をとっているアメリカ農業と「自由競争」なんか土台無理だろう。政治構造と癒合した農業補助金問題に、日本が手を入れて奥歯ガタガタ言わせるのは無理だしな。
 あと、「貿易サービス自由化が国民経済を豊にする」という命題が証明されたというのも、嘘くせえ。たかだか200年程度を長いとか言われちゃうとね。その命題の適用範囲には、当然限界があると思うが。

社会はタバコをどう扱うべきか:松浦晋也「人と技術と情報の界面を探る」

pc.nikkeibp.co.jp
 うーん、分煙さえ徹底できれば、毒を飲もうがなんしようが知ったこっちゃないという感じなのだが。あと、税金は取りやすいところから取ればと。
 紙巻きたばこが二つの世界大戦によって、社会に根付いたという指摘。そこから、かつての儀礼性を取り戻すために、紙巻きたばこに大増税を行い、葉巻や刻みたばこを有利にするって提案が興味深い。

【三重】野良ネコ駆除計画に愛猫家から抗議が殺到…町内に100匹超、ふん尿など被害ひどく-亀山市みどり町

kuromacyo.livedoor.biz
 殺したくなる気持ちは分かる。猫の糞は凄まじく臭いうえに、べちゃっとしているから始末もしにくい。ただ庭をうろついているだけなら無視もできるが、あれはたまらない。しかも、餌やったりしているところではそういう被害はあまりないみたいだから余計腹が立つ。私の家もものすごい迷惑を被っているからな。草取りをやっているところにピンポイントで糞しくさりやがるし。
 つーか、文句を言うなら、自分たちが引き取ればとしか。だいたい、放りっぱなしで無制限に増えるからどうしようもない。所有者の良く分からない猫が大量にうろついているなら、駆除はやむを得ない。