「限界集落」条例で支援:動く 過疎の里(朝日07/9/16)

 京都府綾部市限界集落再生の支援を条例で行なっていることが、注目を浴びているという記事。昨年4月に「水源の里を考える会」を設置、12月に全国で初めて限界集落を対象にした条例制定にこぎつけたとのこと。
 対象は、高齢者比率が60%以上・20世帯未満・市役所から25キロ以上離れている・上流部の水源地帯にあるの4つの条件を満たした5集落。意外と少ない感じはある。すでに活動が活発化しているそうだ。補助は今年の4月からの5年間の期限付き。

だらだら補助するつもりはない。主役は住民。5年間で再生の道筋をつけられるかどうかは、住民次第」と四方市長は言い切る。

だそうで、厳しいと言えば厳しい。しかしまあ、5年後も現状のままであれば集落消滅は確定だろうから、それも当然か。問題は、住民が新しく入ってこようとする人をどの程度受け入れられるかだろう。なかなか新来者と折り合いをつけるのは難しいものだし。栃やフキなどの、地元の物を特産化する方向性はいいんじゃないかな。
 ちなみに水源の里条例の骨子は、住宅の建設・改修、空き家の有効活用を支援し、定住を促進する。都市住民との交流会、農林業体験を実施し、都市との交流を図る。特産物の開発・販売、新規農業者の支援などで産業を開発・育成する。水洗化、水道、通信などの生活基盤の整備を促進する。山林所有者の許可のない山菜採取を禁止する。
 この記事にあるグラフによると、対象の5集落の人口は、たった40年前の1965年には約400人。それが現在では100人を切っている。高度成長期の山村経済の崩壊を如実に現しているな。