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これは一度目を通したことがあるけど、この手の資料集を読むのはなかなかに骨が折れる。基本的には、周辺の情報の知識がないと、まともに読めないし。基本的には、16世紀に興味が集中しているので、17世紀の文書である本書はあまり関係がないというか…
読んで損はなさそうなので、自分で買って、ゆっくりと読みたい本ではある。
→『モンスーン文書』にみられる17世紀前半ポルトガル船のアジア交易―日本・マカオ・マニラの経済リンク―
紹介されているこのページがおもしろい。これは学会の発表の要旨だそうだが、モンスーン文書から読みとれる、マカオとマニラや日本の貿易について。
自治的な都市であったマカオが、1620年代からインド副王の直接的な統治をうけるようになるのは、やはりオランダの進出が大きいのだろうな。それに対して、てこ入れを図る必要があったと。さらに江戸幕府の海禁による締め出しとオランダのマラッカ占領で危機に陥るというのは、今読んでいる『ケンブリッジ・エコノミック・ヒストリー』の貿易を扱う章でも、触れられている。最終的には、マニラとのリンクによって生き延びるそうだが。
あと、ラストのポルトガルの日本市場追放については、オランダからの視点だが、『平戸オランダ商館日記』あたりが詳しい。
本書に関連して:
『モンスーン文書と日本−十七世紀ポルトガル公文書集』高瀬弘一郎訳註(八木書店)(紀伊国屋書店の書評空間)
ポルトガル関係史料によるインド史研究入門 紹介されている文献の原語の散らばりが恐ろしい

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