ネットで広まっている「部隊の3割の損害は全滅判定」について - Togetter

http://togetter.com/li/222664 18世紀にマスケットで撃ち合う時代以前には、そもそも全体の三分の一を失うような損害は、敗走時にしか受けないと思うのだが。よっぽどの精鋭集団なら、条件次第で、戦闘を継続できると思うが。大概の軍勢ってのは、ピンからキリの寄せ集めの集団だから、三割も失うと、前で戦う人間はたいがい戦死という状態じゃなかろうか。専業戦士でも、年齢にばらつきがあるはずで、活きの良い若い連中、少なくとも前衛でガチガチ戦えるような連中は三割程度なんじゃないかと思う。
 専業戦士集団でも、戦力の三割を失うと、その集団の長期的な戦闘力や周囲の勢力とのパワーバランスに大きな影響が出るから、そこまでの戦いはあまりやらないのではなかろうか。まして兼業の兵士を徴募してきた場合には、当該社会の再生産そのものが危うくなりかねない。
 「損害が三割超す」ってのも、個々の戦闘の最中に戦死するのと、途中で逃げちゃうってのがあるわけで、そのあたりもはっきりしないなあ。


 ライトノベルやネットノベルのファンタジーでよく使われることから、それに対する批判なわけだが、ファンタジーが現実を忠実になぞる必要はないと思う。そもそも、古典的な名作とて、「史実」と比較しはじめたら、いろいろと問題が出てくるわけで。『指輪物語』の社会経済的な描写が不完全だからと言って、あの作品の価値が減じるものでもなし。気になってどうしようもないなら、読むのをやめればいいだけだと思う。まあ、政治経済を表に出してきた場合には、その肝心な部分の考証がアレだと問題ではあるが…