ゴードン・L・ロトマン、滝沢彰『第二次大戦の帝国陸軍戦車隊』

第二次大戦の帝国陸軍戦車隊 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の軍装と戦術)

第二次大戦の帝国陸軍戦車隊 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の軍装と戦術)

 機甲部隊の編成、部隊の紹介、ドクトリンと戦術、戦歴といったものがコンパクトにまとめられている。が、なんか、こう通史としては非常に微妙な感じ。というか、「保守的な参謀」とか、「機甲部隊に無知」みたいな物言いが出てくると、最近、微妙に疑いを持ってしまう。だいたい、アメリカ軍だって、戦車部隊は歩兵の支援が中心だしな。
 太平洋では時代遅れの戦車が、M4シャーマンにボコボコにされたわけだが、あれもどこまでが戦車の責任なんだろうな。例えば、制空権が日本側にあった場合、弱体な車両でもそれなりに活躍しえたんじゃないかなと思うのだが。あくまでイフの話だけど。まあ、アメリカの歩兵の火力に対して、日本の戦車は脆弱すぎたと思うが。