NHKスペシャルの「京都祇園祭千年の謎」を見たけど、なかなかおもしろかった。鯉山のタペストリーが17世紀初頭に製作されたもので、徳川家に献上されたらしいこと。5枚セットだったものが、それぞれ御三家や前田家などに贈られ、それが献金と引き換えに京都の町衆の手に渡り、京都をはじめ各地の祭りの山車に残ると。
 17世紀に流行して、多くの絵画に描かれた星型模様のペルシャ絨毯が、ヨーロッパでは絨毯として消耗してしまったのに対し、祇園祭の山に保存されていた。あるいは、長刀鉾の謎の絨毯。チベット近辺でモンゴル帝国の時代に作られたらしいという仮説が紹介されるが、他には残っていないというのがすごいな。古いサンプルだと、DNAの鑑定も難しいのか。C16年代測定も、それだけのサンプルを切り取るのははばかられるしな。
 祇園祭の山鉾が、17世紀近辺を中心とした織物のタイムカプセルになっていると。貴重なものが下がっているのは知っていたが、世界唯一がぞろぞろとかとんでもないな。
 あと、町衆を「ちょうしゅう」と読んでいたのに違和感が。どっちでもいいらしいが、私は「まちしゅう」と読んでいたが…