米田和佐『だんちがい 1』

だんちがい (1) (4コマKINGSぱれっとコミックス)

　雑誌で読んで気にいったので、購入。たまたま行った本屋に入ってた。
　3LDKのアパートに住む5人の兄弟姉妹たちの日常生活。男一人に女四人だと、男性は押されまくって大変そうだ。親は不在がちという設定だが、団地に7人詰めこむって大変そう。
　才色兼備でしっかり者の長女、夢月。しかし、弟の前だけでは気を抜いて、無防備なところを見せる。ゲームオタクでインドア派の長男、晴輝。妹たちからイタズラされるわ、ぶん殴られるわ被害者体質。次女、弥生は運動は得意だけど勉強は苦手。兄と喧嘩して、ぶっ飛ばすのが日常。一番下はかしましい双子の羽月と咲月。小学三年生。常に一緒に行動し、騒ぎを起こす。
　しかし、この長女危なすぎる。シャワー浴びた後、バスタオル巻いただけで弟の部屋でくつろぐとか、目に毒すぎる。妹達の前ではしっかりした姉を演じたいにしても、これは悶々とするわ。まあ、弟の部屋しかプライバシーがない状況なわけだが。
　次女は、兄を意識するあまり、暴力に走る。で、喧嘩して、姉に怒られる。いや、ギャグテイストだからいいけど、けっこう痛そうな攻撃が。一方で、デレた時のかわいらしさも凶悪だな。ツンデレって、やっぱ効果的だと再確認。
　一番下の双子は、以心伝心。互いに大好き。双子が何か事件を起こして、それに兄貴が振り回されるパターンが多い印象。あと、羽月の晴樹に対するイタズラ振りが容赦なさ杉。


　基本的には、晴輝が、姉妹達に振り回される展開。
　なんだかんだ言って、弥生さんがかわいらしい。特に勉強を教わる回。兄貴大好きなのが透けて見えるのがいいな。
　あと、双子の騒ぎが、物語を動かす。子猫を拾ってこっそりと飼おうとしたり、ドミノ倒しを始めて姉兄も巻き込んで、家中でやってみたり。家族のことの書いた作文の宿題の話とか。「俺の右手に封印されし邪神がうずく！」とか、作文で発表されたら泣くしかないなｗ
　全体として、非常に手堅くまとまった、日常系四コマであった。