七宝町七宝焼アートヴィレッジ編『企画展:七宝職人が編み出した技』2006

 七宝の様々な技法を紹介する企画展。基本的な技術から、超絶技巧まで。
 最初の陶器の釉薬を応用した泥七宝から始まって、基本的な技術である植線。植物の根を使った接着剤が、今でも使用されているというのがおもしろい。
 さらに、釉薬の改良に伴う透明釉七宝、不透明釉七宝、半透明釉七宝などの技法の出現。キラキラひかる茶金石。途中で金属線を引き抜くことで輪郭線をぼやかせた絵画的な表現が可能になった無線七宝。素地を銀器にした銀胎七宝、そこから費用節約のために銅素地の上に銀箔を張った銀張七宝。特定部分だけ盛り上げる、盛り上げ七宝。素地を打ち出した鎚起七宝。文様の外郭を決める金属線の厚みを変化させた打ち針・摺り針。素地の銅を酸で溶かして、釉薬の部分のみを残した省胎七宝など。最後のは、本当に壊れやすそうで、なんかすごすぎる。