三巷文『こんなこと』

 こちらも、紙面の密度が高すぎて、買ってから放置していた本。今度は読めたな。
 「ベッドヤクザ!! 床弁慶!!」のセリフで、ネットでも話題になっていた本。男女のやり取りやシチュエーションが、印象的な作品。ラブコメから、サイコっぽいのまで、いろいろ。男性の弱さが、正面に出ている話が多いかな。
 個人的には、10話目の「ふたりの部屋」、15話の「スペアキー」が好き。図書館の蔵書整理で仲良くなった男女。ジャンパースカートでみつあみの女の子が、実はエッチに興味津々だったという前者。後者の、実は性格と人相が悪いのを、隠して高校デビューした男とそれを包み込むような小柄な無口少女の母性。
 「ふたりの部屋」から。無理やりスキャンしたけど、このコマが、なんか印象的でね。この、あっけらかんとした明るさが、良いなあ。