笹木さくま『女神の勇者を倒すゲスな方法2:「返事がない、ただの聖女のようだ」』

 とりあえず、リノちゃん天使。
 おいしい料理を食べたい魔王とその娘リノの野望の前に、新たな勇者が立ちふさがる。今度は、純粋培養の「聖女」。魔王に傷をつけるほどの、魔法攻撃力を持つ少女。女神教の枢機卿が、美男美女に産ませ、幼いころから魔力を注ぎ、女神教の教義を教え込んだ、純粋培養の空虚な少女。
 他人に関心がなく、真一の切り崩しにかからない彼女を、魔王討伐から離れさせるため、真一は新たな策を考える。魔王の娘、リノを、異世界初の「アイドル」とし、聖女が拠点としているティグリスの人々を夢中にさせる。その人気と人柄に嫉妬した聖女は、自滅していくことに。最終的には、リノちゃんに惚れて、魔王軍に同行。強力な勇者が次々と、魔王軍に寝返るという。
 つーか、完全にクレイジーサイコレズですな、この聖女。「魔族」のリノちゃんのほうがよっぽど聖女という。


 ゲス要素は控えめ。まあ、AKBばりのファンからの搾取を異世界でやるあたり、なかなかゲスいが。