笹木さくま『女神の勇者を倒すゲスな方法4:「お気の毒ですが変人は増えてしまいました」』

 サブタイトルののほほんとした雰囲気と変わって、一気に話が進んだな。
 女神教が破壊しようとしている「エルフの墓所」の調査に赴いた一同。そこで、魔法と科学が融合した古代文明があり、それが何らかのカタストロフで滅びた。生き延びたエルフたちの一部が、その墓所に発生した「幽霊」を封じ込めていた。それがエルフの墓所の正体であった。
 そして、拠点の魔王城に戻ったところで、牙をむくエレゾニア。リノが人質に取られ、青の魔王はエレゾニアの手に落ちる。古代文明をすべて破壊することが、エレゾニアの目的なのかね。
 魔王が最後に残した転移魔法で、魔界に逃れ、辛くも生き延びた真一たち。今度は、魔王の奪還が主要目標になるのかな。リノちゃんの母親が初登場。そして、エレゾニアの目的はなんだろうか。


 エルフの墓所の探索で、文献を得たわけだけど、じつはフェイに預けた「アンテクム帝国史書」が一番大事そうだなあ。だいたい、概説書には肝心なことが書いてなくて、専門の史書が大事だったりするし。


 ドMエルフと数が少なくて近親交配が進んでしまったエルフ族の惨状が印象的。