『世界の艦船』2016/11号

世界の艦船 2016年 11 月号 [雑誌]

世界の艦船 2016年 11 月号 [雑誌]

 とりあえず、整理対象のここ数年の『世界の艦船』をチェック中。この号は、潜水艦特集。こうして見ると、通常型潜水艦を自前で設計建造できる国って、意外と少ないんだな。日独仏の三カ国に、ロシアと中国くらいか。米英は、原潜特化だし。で、国際的な潜水艦市場は、ドイツ産が半分ほど。他に仏露。最近、中国が進出中といったところか。イギリスの潜水艦建造技術の低下というのも、ちょっと気になる話。アスチュート級では、問題山積みとか、設計した最高速力を出せなかったとか。こういう、潜水艦の不具合情報って、どの程度秘密にされているのだろうなあ。他にも韓国の潜水艦とか、ロシアのラダ級なんかに不具合があるようだけど。
 潜水艦の推進システムや搭載兵器、通信システムに関しては、個別に記事が立てられている。通常型潜水艦の制約も厳しいものがあるな。AIPも液体酸素で燃焼させる限りは、貯蔵と揮発の問題を克服できないし。臨界しないで使う原子力電池あたりでもないと、原子炉以外のAIPは実現できなさそう。


 他に、海保の巡視船増強や防衛白書、掃海隊群の改変に関しての記事。特に、掃海隊群の話は興味深い。揚陸艦編入して、島嶼近辺での侵攻作戦へのシフト。上陸の前段階での機雷排除と揚陸艦の連携強化が目的と。うーん、今後の中国軍に攻勢作戦を取れるのだろうか。
 潜水艦連載の記事は、魚雷発射管。浸水が万一もないように、安全性が必要。武器射出には、自走・水圧・圧縮空気・ロッドといろいろあるが、一長一短と。兵器が十分頑丈なら、機械で押し出すのが、雑音が一番小さくて、融通性は高いと思うが。あと、武器射出に伴うトリム調整の重要性など。


 写真ページでは、キール運河を通過する練習艦隊、日本に来航したエスメラルダ、リムパック2016に参加した中国艦船、訓練中のオーストラリア揚陸艦アデレードなど。中国艦って、支援艦艇はまだ見られるけど、戦闘艦艇がなんかかっこわるいなあ。なんか、微妙にちがうんだよなあ。
 なつかしの艦影の清国防護巡洋艦「致遠」、舷側を向く速射砲が少ないなあ。