網野善彦「古文書を返して歩く」『思想の科学 第8次』32号、1995

 日本常民文化研究所月島分室が、戦後すぐの時期に借用しまくった漁業関係の古文書の返却作業についてのインタビュー記事。内容そのものは、中公新書の『古文書返却の旅』と同じような内容。
 日本全国の漁業史料を収集、複写して、出版する野心的事業。だったけど、それにどれだけ労力が必要かわかっている人が居なかった。で、結局、水産庁からの予算が切れて、月島分室閉鎖の後は、倉庫に詰めっぱなしになってしまった、と。
 あとは、事業がやばくなってきてからのもめた話など。