渡瀬草一郎『ソードアート・オンライン・オルタナティブ:クローバーズ・リグレット3』

 シリーズ最終巻。もうちょっと、長くやってほしかった。
 なんか、妙に色っぽい雰囲気だったな。ナユタさん、天然で誘ってるのかと思えば、ガチで誘惑してたのか。告白までいくとは思わなかった。最初のエピソードで、エピローグで明かされる未来図を描くということは、その時点で、そうとう惚れこんでいたわけか。
 風邪ひいた時に看病とか、確かにぐっとくるパターンだわな。給湯器が壊れて、探偵さん宅に泊まりこんだり、順調に侵食していった感。というか、完全に探偵さんが尻に敷かれているなw


 探偵さんの会社クローバーズ・ネットワークセキュリティ・コーポレーションの社員も登場。姉に、いろいろと過去に関係があった人々にと、ある意味、身内で固めた会社なんだな。賑やかになったところで終わりなのは、やはり残念だ。


 今回は、クローバーズ・ネットワークセキュリティのヴァーチャルオフィス訪問やら、お泊りイベントとか、学校の怪談とか、ヴァーチャルで豪華列車の旅とか。ヴァーチャル系のお話読んでると、この人ら、現実世界とは、どう折り合いをつけているのかなと、気になる。列車の旅、一泊二日って、その間、現実の体の方はどうするんだろ。二日間ダイブしっぱなしというのは、健康に悪そうだが…
 とりあえず、「学校の怪談」ネタのシナリオのテストプレイが楽しい。ナユタさん、全く動じず、脅かし役モンスターを瞬殺とか。あと、みんなブレザーやセーラー服なのが良い。イメクラみたいなのも、良いです。


 しかし、「思考出力」モード、考えていることがダダ漏れになるということは、情報機関の尋問用の需要が大きそうだな。アメリカの情報機関あたりが知ったら、目の色を変えて、押しかけてきそう。


 つーか、順調に探偵さんの外堀が埋められていくお話だなあ。知り合いも、仕事関係者も、事実上の恋人扱いという。