「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」#1~#6振り返り上映会 - 2019/09/30 21:00開始 - ニコニコ生放送

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 本日は、ロード・エルメロイ2世の事件簿一挙放送をタイムシフト視聴。やっぱり時間かかるなあ。このところ、一挙をみるのがつらい。
 前半、1-6話は、オリジナル脚本による物語世界の紹介。ロード・エルメロイ2世のキャラクターとか、化野菱理とロードの関係、グレイの性格、そして、ロード・エルメロイ2世による「神秘の解体」などが、描かれる。
 このうち、グルドア・ダヴェナントの事件とマーベリー工房の事件には、ドクター・ハートレスが関わっている。各種事件、そして、イスカンダルの聖遺物の盗難と、徐々に因縁ができあがっていく訳か。


 第1話は、全体のプロローグ的なお話。聖杯戦争を生き延びたウェイバー・ベルベットが、エルメロイ教室を受け継ぎ、さらにはロード・エルメロイ2世を名乗るようになった経緯。生徒たちの学ぶ場をなくさないためという生真面目な理由で、借金して、エルメロイ教室を買い取った。で、ライネスの元に拉致され、師ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの死の一端を担ったという心の負い目を突かれて、当主代理、エルメロイ派の借金の肩代わり、魔術刻印の回復など、ケイネスの死によって引き起こされた問題を背負わされ、雪だる魔術師に。
 ケジメとしての聖杯戦争再挑戦かあ。
 あと、よく見ると、ライネスさんがめっちゃ子供。当時、10歳? 背の高い椅子がかわいいw


 第2話からは、「名探偵」ロード・エルメロイ2世のお話。手始めは、元生徒メアリ・リル・ファーゴの父親にして、ファーゴ家当主、アーネスト・ファーゴのバラバラ殺人事件の調査。伝統的な天体科の方法では解析できず、現代魔術のロード・エルメロイ2世の元に回ってきた。
 魔術師による現実の改変は、ミステリーの敵だな。犯人は自分とか、死んだ後も悪さするとか、普通にできちゃうのがw
 今回も、加害者は被害者自身という。「永遠」を目指すアーネスト・ファーゴの妄執。そして、娘がメイドと相思相愛で、子孫に受け継ぐのも難しいという状況で、不慣れな現代魔術の理論に手を出して、思いっきり失敗する。
 ロード・エルメロイ2世が謎を解いて、亡霊化したアーネスト・ファーゴに攻撃される。そこで、内弟子グレイたんが、墓守の家系で、強力な魔術礼装を保持し、死霊に対して強力な力を発揮することが明らかにされる。


 第3話は、動物科の重鎮カルドロン卿暗殺に伴う権力闘争。
 食生活を依存している喫茶店が、電気系統の破壊によって閉店状態に。仕事にならないロード・エルメロイ2世は、調査に乗り出す。それは、グルドア・ダヴェナントによる栄達を狙った魔術礼装の実践が原因だった。ウサギの怪物に雷の力を集めさせて、ゼウスの力、すなわり世俗の権力に変換する。割と、俗物な動機だな。そして、21世紀の情報化社会では、そのような目立つ行為は、バレバレで、「神秘の秘匿」という時計塔の掟に引っかかってしまう。
 ロード・エルメロイ2世が魔術師としては最弱の部類で、むしろ、弟子の育成が評価されている。単純なパワーだけなら、弟子のフラット・エスカルドスあたりのほうがよっぽど強いが、彼は頭が緩い。あるいは、獣に変身するとか、動物並みの嗅覚を持つスヴィン・グラシュエートなど、エルメロイ教室の愉快な仲間たち。問題児に頭を悩ませつつ、ちゃんと独り立ちさせていっている。
 つーか、スヴィンのグレイへの執着が正直怖い。「黄色くて、丸くて、ふわふわの匂い」って、どんなのやねん…


 第4話、第5話は、コドリントン家のマーベリー工房を巡る事件、前後編。嵐で館に閉じ込められるとなれば、犯人は、ここにいるだれかとなるのだが、そこは魔術師。犯人は死んでも、殺人を犯すことができる。
 降霊科のウィルズ講師に、遺産を巡る争いの解決を頼まれる。
 先代トレヴァー卿が作り上げたマーベリー工房。それは、ウィルズ講師の妖精眼を媒介に、殺した人間を人工妖精ブラックドッグに変換し、それを制御使役する装置。ウィルズ講師は、生まれたときから道具扱いか。
 ロード・エルメロイ2世に調査によって、その正体を暴き出し、利用された妖精がトレヴァー卿を殺害したことを明らかにする。しかし、その儀式によって、工房が暴走。巨大な妖精門と大量のブラックドッグによるワイルドハントの出現。グレイの魔術礼装、アーサー王の槍、ロンゴミニアドの正体が明らかにされ、その威力によって、ワイルドハントは一掃されるも、妖精界への門までは閉じられなかった。
 ウィルズ講師は、自らを門に投じ、妖精門を閉じる。妖精眼によって、妖精に魅入られた男は、こうしてこの世から消える。妖精=死者にとらわれることの危険性と同じような危険な状況にロード・エルメロイ2世もあることが示される。
 また、化野菱理が持ち出した資料から、やっと、本作のタイトルである「魔眼蒐集列車」の名前が出てくる。あとは、化野菱理の外道さというか、ロード・エルメロイ2世が利用されまくる相性の悪さみたいなのも。


 前半ラストの第6話は、箸休めというか、ライネスとグレイの休日といった趣。ところが、案の定トラブルで。
 聖杯戦争の話をライネスに聞きに行ったグレイ。情報の代価として、デパートの買い物に付き合わされることに。そこで、着せ替え人形状態のグレイたん。そこに、グルドア・ダヴェナントからデパートを買い取った新オーナー、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが現れ、一緒にデパートでお買い物を楽しむことに。
 美少女たちのキャッキャウフフから、一転。結界が発動して、三人はループ空間に閉じ込められてしまう。ロード・エルメロイ2世の手法を真似して分析した一同は、ルヴィアが仕掛けた購買意欲を高める魔法が怪しいということになって、地下に向かう。
 「富を集める=お宝を外に出さないようにする」ということで、三人は閉じ込められてしまっていた。その、魔法の核を破壊して、脱出に成功。一番の標的は、アーサー王の槍をその身に宿すグレイたんだよねえ。
 しかし、エーデルフェルト家のセンス…
 グレイにすら、盛過ぎと言われてしまう、ゴテゴテしさ。「地上でもっとも優美なハイエナ」と言われるエーデルフェルトだが、美的センスに関しては、優美とは言えないようなw
 そして、ラスト、唐突にイスカンダルの聖遺物の盗難が発覚。そして、それを納めていた箱には、魔眼蒐集列車、レール・ツェッペリンの招待状が残されていた。聖遺物を取り戻すべく、二人はレール・ツェッペリンに乗り込むことになる。
 魔法を壊すときの「先に進むためには、大切なものだろうと捨てないといけない時があります」というセリフが、これまた、聖杯戦争再参戦に執着するロード・エルメロイ2世に突き刺さるセリフですな。


 ライネス表情集。他人をイジっている時が楽しそうですな。