熱海市伊豆山土石流と静岡豪雨

 熱海市中心部から一つ北の谷、伊豆山神社南の谷で大規模な土石流発生。こういう土石流は、水俣で2003年にあったのを思い出すが、伊豆あたりも危険度高いのだな。関東大震災の時に派手に崩れたのは、もっと北の利府周辺だったけど。
 谷底の渓流沿いに、渓流を暗渠化して作られた住宅地が一気に飲み込まれている。ツイッターで情報を集めると海まで達しているようだ。80世帯が飲み込まれているとの報道があるが、確かにそのくらいの建物があるようだ。ちょっとこれは…
 数度にわたって土石流が流下しているようだし、救援活動も思うに任せない状況のようだ。つーか、新幹線の線路の下を渓流がくぐっているけど、新幹線大丈夫なのかね。



 最初の動画を見ると、丸越酒店と消防団のビルの間を流れ下っている。家を押し流した土石流は2波ということかな。逢初橋がある渓流に被さるように流れている。
 地図で見ると、ここいらの地形ちょっと不自然だな。上流側は比較的平坦で浅い谷。で、新幹線と東海道新幹線のあるあたりから急激に谷が深くなっている。どういう成因でこういう地形が生まれたんだろう。伊豆山神社参道入り口周辺の面とその上の住宅街の二つの面があるようだが。
 今昔マップや地理院地図の航空写真を遡ると、もう20世紀初頭には住宅が存在し始めてるような場所ではあるんだな。前に土石流が起きたとしても数百年以上たってる可能性が高いのかな。



 ゾッとする光景だけど、消防団が出ていたということは第一次の土石流で避難が始まっていたということなのかな。ドバッと流れてきて、消防車が慌てて後退している姿が恐ろしい。



 コマツ製麺所の反対側の敷地を抉って流れているからなんとかなってると思うけど、下で土石流を横切っていった白い車の人どうなっただろうか。下りの一本道だし、逃げられたかどうか怪しいのだが…



 伊豆山神社参道入り口近くの車道の逢初橋近辺で横に広がる土石流。伊豆山神社参道のほうに広がる方が大きい。こうやって、段状の平坦な地形が形成されるのか。



 三次以降の土石流が流下している姿。この段階になると泥がメインになるのだな。



 この状況で横切ったらいかんだろ。普通に死人が出る。


 ここで大きなのがきたら逃げ場なく死ねるなあ。


 海岸の状況。谷筋に流れ下って、伊豆山港の北側に流出したようだ。


 ここが崩落場所だと、メガソーラーはあんまり関係なさそうだな。なんか造成されていたとはいえ、水が吹き出しているパイプがあるから地下水の影響が大きそう。


 場所不明。


 こちらは線路の下側。二つの線路が砂防ダム的な役割を果たしたのかな。とはいえ、路面がえぐれて川のように。つーか、もともと渓流を暗渠にして、道路化していたわけだから元に戻った感も。


 こちらは、コマツ製麺所の2軒程上のお宅からの映像。南側の宅地にエネルギーが集中したようだ。下流のほうは土砂の堆積があまりなかったのかな。丸越酒店の下あたりは土砂が積もってる感じだが。

 海岸の状


況。


 ここら辺は地質的な話など。上流の空撮映像とか出てきて、メガソーラーはあまり関係ないという結論になりそう。まあ、地下水や保水力の点でどう影響しているかは今後の調査次第かねえ。



 ニュース記事。
www3.nhk.or.jp
www3.nhk.or.jp


www.youtube.com

 源頭部の空撮。

静岡豪雨

 500ミリふって無事なところは、さすがにないなあ。
 沼津市狩野川に合流する黄瀬川と沼津市の西部、愛鷹山麓の高橋川で水害が発生している。後者は砂丘の後背湿地だから水害は起きやすい感じだなあ。






 座屈している橋を突破していく車が何台もいるのが恐ろしい。自動車の重量で崩落する可能性もあるだろうに。
 これは、橋脚の基礎が洗掘されて陥没したのかな。