日本は1000年以上若者の非行に寛容な社会だった

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「若者の非行」ではなく、これらは自力救済との関連で読むべき。
そもそも前近代の社会は自力救済の社会だから、その手の暴力は若者に限らず手を染めている。単に年長者には立場があっただけ。ある意味、必要悪として、羽目を外し過ぎない限りは容認されていた。「制御された暴力」というか。
ついでに言えば、これは洋の東西を問わない。
ニコル・ゴンティエの『中世都市と暴力』(ISBN:4560028176)あたりに詳しい。中世ヨーロッパにおいても、若者は暴力に走っていた。
これに対して、自力救済の制御という方向の社会の動き。そして、近代、工業化や国民国家の形成に伴って、「身体的規律化」の動きによって「非行」が誕生したという方向性ではないか。18世紀にもシャリヴァリやモラルエコノミーの観念にもとづくよく制御された蜂起が観察できる。このあたりよく知らんけど。


日本史における自力救済の問題については、藤木久志とその門下あたりがよく対象にしているようだ。私が読んだのは『雑兵たちの戦場』(ISBN:9784022598776)くらいだが。


メモ:村八分が始まったのは実は最近?