アテネ民主政(1)

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アテネ民主政(2・完)
 メモ。
 「アマチュアリズム」というと、ローマの元老院議員が属州の統治や軍事を担当したとか、イギリスのジェントルマン資本主義とか、そっちの方面を思い浮かべるが。元老院貴族やジェントルマンといった人々が、専門的に養成された専門家の上で、軍事や外交、統治などをになう。ここでは、政治参加の拡大という文脈。
 政治家の世襲の話。世襲が槍玉にあがるときというのは、既存の政治回路が機能不全に陥り、合意形成がとりにくくなったことが、本当の問題なのではないだろうか。合意形成の不全→旧来の指導層への批判→単純化して世襲の問題へ。「新たな合意形成の回路をもつ人」が必要なのであって、その人が世襲か、新参かというのは実はあまり関係ないのではないか。
 まあ、政治家の資質、つまり人前での振舞いとか、合意形成の回路とか、人脈・金脈・情報なんていうのは、相続しやすいもの。その点では、世襲というのは不公平だという指摘は当たらなくもないと思う。新参者はどうしても無理しがちだし。鈴木宗男とか松岡利勝なんかが、その無理の例。世襲主体でも、上手く回っていればともかく、現在のような曲がり角で機能が低下している状況では問題であるのは確かなのだが…