「"間違いを伝えることでパニックになること"を恐れた」 内閣審議官・下村健一<インタビュー「3.11」第11回>(1/7ページ) | ニコニコニュース

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 こういう記事を出せるようになったのはすごいなあ。
 一つの視点として。まあ、こういう後で行われたインタビューって、後から整理とか正当化なんかが行われてしまうのは確かなんだよなあ。確かに現場のスケールを指揮官が大観することの重要さと、出て行ってしまうことによる空白のどちらが重要かという問題はあるだろうな。当時の状況をそのまま映したような情報があれば、それが一番いいんだけどね。官邸でビデオを回していたとか。

とにかく、思考が固まってしまってて、反応が異様に鈍いんですよ。その時に僕は「この人たちは、試験範囲内の出題なら100点とれるけれど、試験範囲以外の質問が出たら、いきなり0点になっちゃうんだな」と感じ、それこそゾッとしました。この構造を、何とかしなくちゃなりません。

 「原発安全神話」っていうのは、周辺住民の反対を抑えるための方便として使っていたんじゃなくて、この人たち自身が信じ切っていたんだということが、あの時の機能停止ぶりで本当によく分かりました。

 結局は、仲の人も安全神話を信じ込んでいたのだろうな。で、その神話を壊しそうな情報はシャットダウンして、見ないようにしていたと。中越地震の時に、柏崎原発がもったのを見て、日本の原発は安全だと主張していた当たりもそうなんだろうな。あと、その直後の、人間に対する「ストレステスト」の話は同感だな。つーか、それって緊急時のための訓練なんだけど、それをやっていなかったあたりに、組織の限界があるんだよな。
 しかしまあ、緊急時、混乱状態時の情報のやり取りって難しいんだよな。そのあたりの教訓をどう生かしていくかは重要だと思う。あと、6ページ目の状況って「エリートパニック」そのものじゃね…

 そこに直面して痛切に感じたのは、「まだこんなによく分かっていない技術を、現代社会は使っていたんだな」ということです。それに一番愕然としました。「こんな分からないことだらけの技術を、よくもまぁ実用化に踏み切ったな」と。

 でもまあ、人間の使っているものなんて、そんなんばっかりじゃね。まあ、原子力に関しては、いったん事故ると、その影響範囲がむやみに広いわけだが。