戦争の誕生 ?ヒトはいつから戦ってるのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

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 基本的に、人類は人類になる前から「戦争」をやっていたと思うけど。チンパンジーでも、群間の抗争はあるし、弱体な群れを解体するような戦い方をやっていたという話も読んだことがある。→チンパンジーの戦争
 別に複雑な階層社会だけではなく、比較的小規模な社会でも戦争は起こっている。民族学的なコレクションを見ると、「原始的」社会における武器はいくらでも出てくる。狩猟採集を中心に生活するにしても、食料を獲得しやすい有利な場所といった「資源」をめぐる戦いは起こりうる。非定住社会にしても、何の当てもなくさまよっているわけではない。まあ、新石器時代以降は定住が進んで、戦争が激しくなったのは確かなのだろうけど。
 逆に、不毛な戦いを避けるという知恵も古くからある。人類やチンパンジーとの近縁種であるボノボは性行為を対立緩和に使っているし、ポトラッチなんかも疑似的な戦争によって実際の戦争を防ぐ知恵といえるだろう。どこかで読んだが、縄文時代の東北地方の大規模な祭祀遺跡は、そのような大規模な祭祀を組織することによって戦争を避ける装置だったとかなんとか。
 この手の話では、『人類にとって戦いとは』という四冊組の論文集がある。