飯山幸伸『偵察機入門:世界の主要機とその運用法』

偵察機入門―世界の主要機とその運用法 (光人社NF文庫)

偵察機入門―世界の主要機とその運用法 (光人社NF文庫)

 第一次世界大戦の軍事航空黎明期から第二次世界大戦までの主要な偵察機を紹介している。小はシュトルヒから、大は二式大艇まで。国は英米仏独日ソ伊といった範囲。前線での砲兵支援から、戦略偵察、洋上哨戒、海戦の着弾観測・索敵など、「偵察」といってもその内容は多彩なため、バラエティに富んだ機種が紹介される。図を見ているのが楽しい。特に小型の観測機や飛行艇
 紹介されることが少ない第一次世界大戦から戦間期の航空機も紹介されているのが長所。ファルマンとか、ブレリオ、タウベのようなとっても軍用機に見えない初期の飛行機から急速に発展して役割分担も整っていく過程。このあたりはアルメデレール以前:いろいろクドい話といっしょに読むと興味深い。