シリア「内戦」の見取り図 | SYNODOS -シノドス-

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 古来、「箱庭のなかの戦い」で完結した「内戦」なんてほとんどないんじゃね。つーか、外部勢力が介入しないなら、基本的にはさっくりと決着がついて、政治的事件としか記録されないだろう。
 30年戦争なんかでもそうだが、周囲の勢力が各自の利害に添ってかかわるから、「内戦」は長期化する。シリアの事例では、反アサド側を「西側諸国」や周囲の国家が支援し、一方ではイラン・ロシア・中国がアサド政権を支援し続けている。この構図は、1970年代末、イランのイスラム政権が出現したときから変わっていないと。中東30年戦争か。
 しかし、本当に幕引きが見えないよなあ。アサド政権は、権威主義政権としては権威が傷つきすぎているし、普通の政権として考えるとやりすぎなくらい殺している。かといって、反政権側が政権を掌握したとしても安定した政権を構築できる可能性は低いし、アサド政権よりましになり可能性すら低いという。