「公的霊園で研究会:県発足墓地の専門家ら意見」『熊日新聞』13/8/1

 県は31日、蒲島郁夫知事が2期目の公約集に盛り込んだ「公的な新たな形の霊園」に関し、墓地や福祉に詳しい専門家らが意見を交わす「これからの墓地行政のあり方等を考える研究会」を発足させた。
 熊本市のホテル熊本テルサで開いた初会合では、長江曜子・聖徳大児童学部教授が、承継者不在による無縁墓の増加に触れながら「各地域で墓地を守る知恵が求められる」と指摘。森謙二・茨城キリスト教大文学部教授は「長寿社会の実現など、福祉の観点で墓地問題をとらえるべきだ」と語った。
 公的霊園の研究は、蒲島知事の公約集のうち唯一、県の新4ヵ年戦略に盛り込まれなかった。知事は「墓に対する県民の不安を解消したい。県外の人でも自分の生きた証しをふるさとに残したい人もいるはずだ」と、研究の必要性を強調した。
 県がことし1月に実施した県民意識調査では、40歳以上の県民935人のうち、26.5%が「新たな形の墓に関心がある」、24.9%は自身の墓に「不安」を感じると回答。
 その理由では「墓の維持管理で家族に負担をかけたくない」という意見が最多。「墓の設置、管理に費用がかかる」との声も多かった。(潮崎知博)

第1回これからの墓地行政のあり方等を考える研究会 - 熊本県庁
 第2回これからの墓地行政のあり方等を考える研究会 - 熊本県庁
 県庁のサイトに議事録や配布された資料が公開されている。今後、人口減少で管理しきれない墓地が大量に出てくることを考えると、行政側にとって深刻な問題かもな。現在の郊外団地型墓苑ってのが、一世代しか時間がたってないわけだしな。現在主流の家族墓は持続不能だろうしなあ。