「官軍墓地 公園整備を:西南戦争を後世に:玉名市高瀬 住民らが要望」『熊日新聞』2012/5/29

 玉名市玉名町校区の住民約200人が、地元にある官軍墓地(国有地)を公園として整備するよう求めている。国は売却する方針だが、住民らは「西南戦争の歴史を後世に伝える貴重な場所」と訴えている。


 国が売りに出しているのは、同市高瀬の国有地約2千平方メートル。西南戦争で戦死した兵士の墓地だったが、墓石は風化が進んだため取り壊されている。土地は市が国から借りて一括管理していたが、東側は1991年に国へ返還した。西側の国有地には、戦死者395人をまつった合祀塔が建っている。
 住民らは2月27日、市に対し官軍墓地を公園として存続させるよう要望書を提出。九州財務局にも3月24日、代表の大林聖子さん(71)らが口頭で「売却予定地にはまだたくさんの墓石や骨が埋まったまま。きちんと整備して」と陳情した。
 これに対し、財務局統括国有財産管理官は「厳しい財政状況の中で、遊休地は基本的に売却する」との立場。「(市などから)公共用に使いたいとの要望があれば、優先して売却したい」と含みも残すが、市都市計画課は「市の財政も厳しい。多くの費用が必要となる公園の新設は難しい」。市文化課も「市の指定文化財にもなっておらず、史跡として管理するのも難しい」と、土地の買い取りや公園整備には消極的だ。 (東本由紀子)

 なんつーか、国家ってのの無情さを感じるよな。まあ、小峰の官軍墓地も改葬されて、市営墓地になっているわけだが。戦死した人の墓地の管理もまともにやらないと。「遊休地」という言い方がアレだな。
 西南戦争の戦跡を史跡として、観光で売り出そうとしているのだから、こういうのもちゃんと整備するべきなんじゃないかね。