- 出版社/メーカー: スタジオタッククリエイティブ
- 発売日: 2013/11/25
- メディア: 大型本
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さまざまな重機を紹介するムック本。コマツのホイールローダー、ダンプ、油圧ショベルとその生産工場である茨城工場とコマツ・マイニング・ジャーマニーの取材。ドイツの褐炭露天掘り鉱山で働くバゲットホイールエクスカベーターとフェロポリスの引退した同類たち。旅客機を動かすトーイングトラクタ。ウニモグ。さらに、ドイツの建機見本市bauma2013の取材記事からなっている。ウニモグが入っているあたりの、なんというか雑駁さが気になる。あと、コマツ製重機主体なのも物足りないかな。先の『巨大重機の世界』とけっこうネタがかぶっているし。
とりあえず、コマツの茨城工場での組み立て風景が興味深い。マッシブさがよく分かるし、中型くらいまでの機種はラインが組めるんだなとか、ラインを流れるのは別の製品だからやはり大量生産とはいかないのだなとか。
バゲットホイールエクスカベーターに関しては、鉱山で実働している姿が写真に収められておもしろい。が、贅沢を言えばもっと近づいた写真が欲しかったな。どうも、鉱山に入っての取材は無理だったみたいだから、仕方ないといえば仕方ないのだが。あと、現用の機械の重量が1万4千トンとか、1万2千トンとか、なんかものすごい数字になっているのが印象的。軍艦でもそこまでの排水量の船はあんまりないぞ。フェロポリスにある引退した機械って、小物なのな。
空港で働いているトーイングトラクタの姿が詳細に取材されているのもよい。トーバー式とトーバーレスのトラクターって使い分けられているのだな。旅客機をターミナルから押し出したりする場合には、トーバー式。夜間に駐機場や整備工場への移動はトーバレスという分担だそうで。トーバレスは前脚を乗っけて運ぶような形になるらしい。空港で見ていてもあんまりでかく見えないけど、相当重いものを動かすメカなんだよな。
最後はドイツで開催される建機の総合見本市の紹介。キャタピラーやリープヘル、コマツのような大手、世界各国の専業メーカー、韓国や中国の新進企業まで。建機の製造企業がいろいろと紹介されていておもしろい。いろんなメーカーがあるんだな。ヴィルトゲンの道路工事用機械がかっこいい。
メモ:
小山氏 鋳鋼品の生産量は実は日本で一番多いのがコマツなんです。p.44
へえ。重機だと、頑丈さが必要だからなあ。